2011.5.17 |
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自律神経系は主語を区別できない |
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佐藤富雄氏の心に響く言葉より…
自律神経系は主語を解しません。
「私が」と自分のことを語っていても、「あなたが」「誰々さんが」と他人のことを語っていても、
自律神経系は人称の区別をしません。
口から出た言葉はすべて、自分自身のことを指していると受けとめます。
こういう自律神経系の特徴を上手に利用していきましょう。
人を誉めると、誉めた人自身が、「誉め言葉の御利益」にあずかることができます。
その「からくり」を説明しましょう。
仮に、AさんがBさんに向って「あなたはやさしい人ですね」と言ったとします。
言われたBさんは当然、悪い気がしません。
「本当かしら。私ってそんなにやさいいかしら」と気分がウキウキしてくるでしょう。
これも「誉め言葉の御利益」です。
ところが、誉めたAさんのほうでは、誉められたBさん以上に気分がウキウキしてくるのです。
人の悪口を言うと、それを言った当人が最もダメージを受けるのと同じく、
誉められた人よりも誉めた人のほうにこそ、よい言葉のよい影響があらわれるからです。
Bさんを「やさしい」と誉めたAさんの自律神経系は、「やさしい」という言葉の意味を読み取り、
自分の身体を使って「やさしさ」を表現しようとします。
無意識のうちに言動がやさしくなり、顔の表情もやさしくなっていきます。
そして、今度はAさん自身が人から「あなたはやさしい人ですね」と言われるようになります。
これも「誉め言葉の御利益」というものです。
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自律神経系は、主語を区別できない。
「あいつはなんてひどいヤツなんだ」というと、「あいつ」という主語がすっぽり抜け落ち、
自分のことを指して言っていることになる。
すなわち、「俺ってなんてひどいヤツなんだ」と。
逆に、人を誉めれば自分が誉められることになる。
「あなたって運のいい人ですね」
「君って、ツイてるなぁ」
「あなたに感謝してます」
「あなたを許します」
他人に向かって言っている言葉は、自分に向かって言っているのと同じ。
人に向かって誉め言葉を多く使うと、「誉め言葉のご利益」が自分にやってくる。 |
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