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2011.5.7

ヘッドピンの法則

斉藤一人さんの心に響く言葉より…

「今、日本は未曽有の大不況っていわれて、みんなの財布の紐も固くなったし、人が動かなくなった。
でも、その中でも儲かっているところは、どんどん業績を伸ばしている。
おかげさまでうちも順調だ。

なんでだと思う?
やっているのは同じ人間だよな。
別におまえ(弟子の永松茂久さん)の10倍働きまくっているわけじゃない。
逆に一生懸命朝から晩まで働いても、まったく効果の出ない人もいる。
ひょっとしたら、その人たちのほうが働きまくってるかもしれない。
いったいこの差はなんだろうな?」

「あのな、今からその答えを教えるよ。
同じ労力で10倍の効果を出す方法だよ。
これは仕事だけじゃなくて、人間関係も、人生も、全てに通じる大切なことなのに、

ほとんどの人が見えてないことだよ。」

「この話はかなり深いから、集中して聞きな。
斉藤一人流の究極の奥義だよ」

「名づけて、『ヘッドピンの法則』っていうんだ」

「うまくいかないのはな、どんな組織であれ、今、日本のリーダーたちに、

世の中にあるヘッドピンが見えていないからなんだよ」

「ヘッドピンっていうのは、ボーリングの一番ピンのことだよ」

「ボーリングのピンの並びの中で、先頭の一番手前に立っているピン、分かるかい?」

「そのヘッドピンをうまく倒すと、後ろのピンが全部倒れるだろう」

「俺は、そのヘッドピンを狙って一発で倒そうと思っているんだよ。

でも、おまえはな、端っこから1本ずつ倒していくやり方なんだよ。
回数でいえば、俺が1回投げるのに対して、おまえは10回投げるやり方なんだよ。
おまえの労力は、俺の10倍。
つまり俺の労力は10分の1だよ」

「例えば、はやってる映画なんかで考えると分かりやすいんだけど、

それだけ人が来るってのは、もちろん事前のコマーシャルもあるかもしれないけど、

『面白いから行ってみなよ』っていう、人の口コミの力ってでかいんだよ。
店でもそうだよ。
お客さんが感動すれば、人は誰かに言いたくなるし、連れて行きたくなるんだよ」

「人間関係も同じで、たくさんの人を喜ばせて徳を積んで、お前の人間性が上がるとな、

ドミノを倒すようにおまえのことを他人が話し始めるんだよ。
そうすると、その話を聞いた人は、おまえに会いたくなるんだよ。
店にだって行きたくなるんだよ」

『斉藤一人の人を動かす』PHP研究所


この本は、斉藤一人さんが、弟子の永松茂久さんに教える問答形式となっている。

一人さんは、永松茂久さんも、ヘッドピンの一人だという。
ある考え方を、たったひとりの影響力のある誰かに伝えると、それは野火のようにあっというまに広がる。
ヘッドピンは、影響力のある人のことでもある。

同様に、「人の欲求を満たすもの、それがヘッドピンの正体」だという。
他の言葉で言うと、「あなたの願いを叶えます」に対する答え。
それは、たとえば、「やせたい」、「きれいになりたい」、「お金がほしい」、

「仲間がほしい」という願いに対する、「こうすればやせられる」といった答え。

組織の動かし方もまったく同じで、組織がどんなに大きくなろうと、一人さんの会社では、

一人さんが何人かのお弟子さんに伝えるだけ。
そのお弟子さんがまたそこのスタッフに伝え、そのスタッフが特約店に伝えるから、

一人さんの労力は昔から変わっていない、という。

ヘッドピンを見つけることができれば、人の心は動く。
見つけたら、そこへめがけてボールをただ転がすだけ。
「人の求めるものを提供する」というヘッドピンを倒すことしか、商売に成功する秘訣はない。

人も同じで、たとえ無名であっても、影響力のあるヘッドピンになれるかどうか。
「あなたに会いたい」と思われるような人になるため、日々徳を積み、人間性を高めたい。



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