2011.4.30 |
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ネガティブ・スイッチを切り替える |
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小山薫堂氏の心に響く言葉より…
僕の誕生日のサプライズ返しが始まる直前に、
僕の秘書が僕の車をぶつけてライトカバーを破損させてしまったという事件がありました。
もちろん彼女は真っ青です。
でも僕は、「いいよ、この車のキズを見るたびに、
今日の楽しいひとときを思い出すじゃない」と言って、全然怒らなかった。
こんなとき、だいたいの男は怒ります。
でも僕は昔から、女の子が自分の車をぶつけても絶対に怒らなかった。
これが一番女の子に「あ、この人素敵!」と思わせるポイントかも、と思っていたからです。
車を貸すと、運転に慣れていない女性がぶつけてしまうことがあります。
特に夫婦だと遠慮がないから、奥さんが車をギューッとこすってしまったりすると、
「何やってるんだよ!だからいつもミラー見ろって言ってるのに」なんて、
怒りたくなる気持はとてもよくわかる。
ところが男にとっては、このときこそ、器量の大きさを見せるチャンスにほかならいのです。
「いいよ、気にしなくて」と言えば、ぶつけた女性は救われた気持になります。
壊れたところは保険で直せるかもしれないし、保険でカバーしきれなくても、お金を払えばすむ話。
せっかく事故が起こったのだから、「男を上げる絶好のチャンス」にしなければ「もったいない」。
「もう全然大丈夫。ちょうど俺、車のここんとこ、ぶつけたかったんだよな」
なんて言えば笑いも起きます。
目の前の困難をどう乗り切るかということも、「企画」です。
こういう考え方を僕は「ネガティブ・スイッチを切り替える」と呼んでいます。
考え方一つでネガティブな出来事からポジティブな面を引き出せる。
これも、企画の力だと思います。
『もったいない主義』幻冬舎新書
「自分が悪い」、と言って怒る人はまずいない。
たいていは、「アイツが悪い」と言って怒る。
事故や、困難なことがあると、怒りまくる人がいる。
怒ったら事態がいい方に変わるなら怒った方がいいが、ほとんどは怒っても状況はなんら変わらない。
自分が怒っているときはわからないが、客観的にながめると、怒っている姿はなんとも見苦しい。
怒りそうになってしまったときは、度量や、器量の大きさをみせるチャンスだ。
発想力や、冷静さ、ユーモア、柔軟さが試されている。
「ネガティブ・スイッチを切り替える」とは、困難を乗り切るための企画力。
何か事が起きたときは、器量の大きさを見せる絶好のチャンスだ。 |
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