2011.4.21 |
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いつも向上しようとしている人 |
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笑福亭鶴瓶氏の心に響く言葉より…
実は弟子入りして間もないころ、僕は一度、東京に進出しているんです。
ところが、失敗した。
あるテレビ番組で、意見が合わないディレクターとケンカをしましてね。
「ナメやがって」と頭にきて、生放送で素っ裸になった。
もう危険人物扱いでした。
でも、結果的には僕はこの大きな失敗でヒントをつかむんです。
それは、どんな小さな世界でも、やっぱり中心人物でないと注目はしてもらえないんだということ。
それで大阪に一度、帰るんです。
ここから自分の世界をつくることを考えるようになった。
「アイツと一緒に仕事がしたい」と思われたい。
そうなるためには、自分の世界を持ち、自分の型を持たないとダメやと。
若いときを振り返ると、ポイントは2つあったと思っています。
ひとつは、生きていくうえでの基本をちゃんとするということです。
僕は内弟子時代に結婚していて、私生活はものすごく安定してた。
これは大きなポイントでした。
また、家をきれいにする、約束を守る、お礼の手紙を書く、そういう基本をきっちり続けることが、
自分の型の基本をつくってくれたと思ってます。
あとは、やっぱり自分の型ができたこと、そしてそれにこだわり続けたことですね。
あきらめずに自分を変えないで頑張っていると、ちゃんとだれかが見てくれるもんなんです。
自分を忘れ、余計な計算で横にそれたりするとダメになる。
特に若い人に言っておきたいのは、今を喜び、大事にしてほしいということですね。
今を飛ばして先に起こる結果ばっかり気にし過ぎたり、世の中の価値観で見過ぎたらダメになるんです。
神様から「お前もなんかせい」と言われて人は生まれてきてるんやと思う。
だから、自分を信じるべきやと僕は思ってます。
焦らんでいいんです。
種をまいて、花が咲くのを待つ。
いつも向上しようとしている人は、誰からみても素敵なものなんです。
『プロ論』徳間書店
武道においても、茶道や、華道でも「型」は基本中の基本だ。
「型」がしっかりと出来ていない人は、出会いがしらの成功はあるかもしれないが、
継続して成功し続けることは少ない。
挨拶、返事、姿勢、礼儀と言った「型」とは別に、
その人の独自の表現形式である『スタイル』という「型」もある。
自分のスタイルを追求し深めれば、自分独自の世界ができる。
そのためには、今を大事にすること。
今がぼんやりとして不鮮明な人は、自分の足跡を残せない。
人は誰でも、この世で何かを表現し、何かを残すために生まれてきた。
だから、いいことにも、悪いことにも意味はある。
いつも向上しようとしている人は、光り輝いている。 |
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