2011.4.16 |
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パニック時の特効薬は笑い |
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危機管理の専門家、佐々淳行氏の心に響く言葉より…
危機管理の基本は、悲観的に準備し、楽観的に対処すること。
平時には、心に最悪の地獄図を描いておくことが大切です。
そうすれば、何かが起きても「この程度で良かった」と思える。
いけないのは、普段は楽観し、いざというときに悲観すること。
逆に言えば、最悪の事態を常に想定できる人は、やるべきことがちゃんと分かっている人なんですよ。
また、パニック時の対処法というものがあります。
私たちは冗談を言うんです。
デスクワークで偉くなった人たちは「不謹慎だ」と怒りますけどね。
違うんです。
パニック時の特効薬は笑いなんです。
危機管理を専門にしている連中は、洋の東西を問わずブラックユーモリストですよ。
とんでもないときに、みんなを笑わせる。
これも、特技のひとつです。
そうやって私はクライシス・マネジャー(危機管理の専門家)として、
何かが起きたら総理大臣に助言ができるところまでになりました。
『プロ論』徳間書店
現実の社会は、夢や希望ばかりではない。
不慮の事故もあれば、トラブルもあり、そして時には震災もある。
危機に備えない楽観論者は、国家や会社を窮地におとしいれる。
危機管理の対応は、まず最悪の事態を想定し、そのための準備をすること。
そんなことが起こるはずがないとか、それはありえない、と言って考えないでいると、
それが起きたときには「想定外」ということになってしまう。
「悲観的に準備し、楽観的に対処する」
会社の経営や、国家や事業の運営も、すべてこの考え方で備えなければならない。
現場を知らない危機に弱いトップは、怒りまくったり、異常に興奮したりする。
危機に対してうろたえないための方法は、頭を冷し、冷静になること。
パニック時の特効薬は笑い。
たたき上げの歴戦の勇者は、危機に強い。
危機に際して、冷静さと余裕そして、したたかさとユーモアがあったら最高だ。 |
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