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2011.2.19

一生住んでもいいと思った国

数学者にして大道芸人のピーター・フランクル氏の心に響く言葉より…

フランス人といっしょに仕事をするのにはいや気がさした。
一所懸命頑張ると馬鹿にされるからだ。

「いくら働いたって給料は同じじゃないか」…。
ぼくは数学もパフォーマンスも大好きだから一所懸命やる。
それがフランス人にはわからない。
フランス語を話しても、彼らはそれを当然だと思う。
些細なまちがいでも鼻で笑う。

アメリカはもっと極端だ。
お金しか通用しない世界である。
「そんなに頭がいいのに、なぜ億万長者にならなかったの?」と聞かれて絶句したことがある。

しかし日本人はぼくが何年この国で生活していようと、日本語が話せることを高く評価してくれる。
日本はものごとを知っている人が尊敬され、努力する人を認める社会だ。
日本にいるとさまざまな仕事にチャレンジしてゆく意欲がわいてくる。

父はぼくに「財産は頭と心のなかにある」と教えたが、
日本にはそのことばを理解する人たちが住んでいると思う。

そういえば、アメリカやフランスでは、日本よりずっと喧嘩が多い。
ぼくは人と罵りあうのは好きではないが、フランスでは一ヶ月に一度は誰かと喧嘩せずにはいられなかった。
どんな場合にも、自分の態度をはっきりさせることを強いられるからだ。

日本人のあいまいな態度は非難されがちだが、そこには、人と人との関係をなめらかにし、
たがいに穏やかに生きていくための知恵やしくみが隠されているような気がする。

ぼくには自分の国はないが、地球上のどこかの国に住まなくてはならない。
いまある国のなかから選ばなくてはならないとしたら、日本がいちばんいい。
ぼくがはじめて一生住んでもいいと思った国、それが日本なのだ。

『数学放浪記』晶文社

ピーター・フランクル氏は、国際数学オリンピックの金メダリストにして大道芸人。
ハンガリーからフランスに亡命し、世界の80カ国以上をめぐり、日本語を含む11カ国語をあやつる。

曖昧(あいまい)な表現は、世界的には通用しない、立場を鮮明にし、
はっきりと意見をいいなさい、とはよく言われることだ。
しかし、フランクル氏は、曖昧な態度こそが、お互いが穏やかに暮らすコツだという。

拓殖大学教授の呉 善花(オ・ソンファ)さんは、『日本人の曖昧力』(PHP新書)の中で、
「日本人は物事をはっきり言わない、主体性がないなどと、外国人から批判されるが、
曖昧だからこそ安全で豊かな国になれた」と言っている。

頑張る人が、認められ、誉(ほ)め称(たた)えられる世は健全だ。
良いことをしている人を、シニカルに見る人、すなわち、皮肉を言ったり、
冷笑したりする人は温かさが足りない。

「一生住んでもいいと思った国」といわれた日本。
その想いを裏切らないためにも、「頑張る人」を温かく応援する人でありたい。



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