2011.2.8 |
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逆説の10ヵ条 |
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ケント・M・キース氏の心に響く言葉より…
【逆説の10ヵ条】
1. 人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。
それでもなお、人を愛しなさい。
2. 何か良いことをすれば、隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。
3. 成功すれば、うその友達と本物の敵を得ることになる。
それでもなお、成功しなさい。
4. 今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。
5. 正直で率直なあり方は、あなたを無防備ににするだろう。
それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。
6. もっとも大きな考えをもったもっとも大きな男女は、
もっとも小さな心をもったもっとも小さな男女によって撃ち落されるかもしれない。
それでもなお、大きな考えを持ちなさい。
7. 人は弱者をひいきにはするが、勝者のあとにしかついていかない。
それでもなお、弱者のために戦いなさい。
8. 何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。
それでもなお、築きあげなさい。
9. 人が本当に助けを必要としていても、実際に助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。
それでもなお、人を助けなさい。
10. 世界のために最善を尽くしても、その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。
それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。
『それでもなお、人を愛しなさい』早川書房
この逆説の10ヵ条は、ケント・M・キースが大学2年の19歳の時に
「リーダシップのための逆説の10ヵ条」として書いたものだ。
高校の生徒会のリーダーたちを激励すべく150回以上の講演を行ない、
その一環として「逆説の10ヵ条」は発表された。
だが、今ではこの10か条は、マザーテレサの言葉として有名になっている。
マザーテレサは、「カルカッタの〈孤児の家〉の壁に書かれた言葉」として
この10ヵ条の中から、8か条を引用している。
人は何か行動を起こすと、時として謂(い)われない疑いをかけられたり、
非難や中傷を受けたりすることがある。
しかし、「それでもなお」、やり続けなければならないことはある。
それが、絶対曲げてはいけない、自分の「プリンシプル」。
このプリンシプルは、白洲次郎氏の言葉として有名だが、原理、原則、主義、信条のことである。
白洲次郎氏は、「従順ならざる唯一の日本人」と言われ、
戦後、吉田茂首相の側近として、GHQと渡り合った硬骨の人だ。
占領軍の支配を受け、日本人が一様に自信を失い卑屈になっていたときに、
唯一日本人としての気概を示し、自信を取り戻させた人でもある。
自らの胸に手をあて、「これは、私利私欲ではなく、世のため人のために正しいこと」、
と頷(うなづ)くことができたなら、そこにどんな逆風が吹き、抵抗があろうが、突き進みやり遂げること。
自らのプリンシプルを確立し、「それでもなお」、最善を尽くしたい。 |
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