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2011.2.2

箸先五分、長くて一寸

小笠原敬承斎(おがさわらけいしょうさい)氏の心に響く言葉より…

最近は箸(はし)をクロスさせながら持つ人や、握りこむように持つ人など、
かえって難しいのではないかと思うような箸遣(はしづか)いをする人が多い。

食事ができればそれでよい、という考えもあるであろうが、このような箸遣いで食事をすると、
一口分以上の分量を口に運ぶことになる。

その結果、口元や箸先(はしさき)を多く汚してしまうなど、相手に不快感を与えてしまう可能性がある。

一方正しい箸遣いを身につけることによって、細かいものを取る、裂く、ちぎるなどの動作が容易になる。
つまり、正しい箸遣いは、器の中で一口に相応しい量を箸でつまんでから口に運ぶことができるのだ。

「箸先五分、長くて一寸」(一寸は約3.03センチに当る)といわれるように、箸先の汚れは少ないほどよい。
これは、同席者がこちらの箸先に視線を向けたさい、不快な印象を与えずに済むためにも大切な心得である。

正しい箸遣いは、感謝の気持を表すことに繋がる。
焼き魚一つとっても、魚の命、魚を獲(と)る人、魚を運ぶ人、魚を売る人、魚を調理する人…
そこにはたくさんのパワーが存在している。

こうした食材や人々の労苦を頂戴する、ということに対する感謝を表現しながら食事をすすめるのは、
いつの時代においても忘れてはならないのではないだろうか。

正しい箸の持ち方は、次の通りである。
まず、箸は箸先から三分のニあたりのところを持つ事。
上の箸は、人差し指と中指ではさみ、親指で支える。
下の箸は、親指と人差し指のつけ根にはさみ、薬指で支えて固定する。

こうした箸遣いに関して、曾祖母から先代に伝えられた昔話がある。
小笠原家に仕えていた奥女中たちは、みごとに小笠原流を身につけて客の給仕をしていたという。
それだけに、客が帰ると、使用された箸を火鉢の灰の中へ入れ、
箸先にどれほどの灰がつくのかを計り、その客の嗜(たしな)みについて語り合ったらしい。
なんとも意地悪な話ではあるが、箸先の汚れが、その人の嗜みを語ってしまうことは事実である。

また、楊枝(ようじ)を使う時は、脇を向いて使用するのはもちろんのこと、
使い終わった楊枝は持ち帰ることが当然だったのである。
懐に入れることまではしなくても、使用済みの汚れた楊枝の先が、
同席者の視界に入らない程度の配慮は忘れないでいただきたいものである。

また、楊枝とともに注意いただきたいことの一つに、おしぼりの扱いがある。
おしぼりは、これから食事をする人の手を清潔にするためにと用意されているものであり、
汚れた顔を拭うためのものではない。
どんなにおしゃれで素敵な人であっても、おしぼりで顔を拭いた瞬間、品位に欠けた印象を作りかねない。

このように、小笠原流にかぎらず、相手に合わせ、自己を慎み、
感謝の気持を忘れることなく食事を進めることは、
国を越えて、人としてわきまえておくべきこころがまえの一つといえよう。

『誰も教えてくれない男の礼儀作法』光文社新書

昨今は、ファミレスや食堂で見かける食事のシーンには、がっかりすることが多い。
一番気になるのは、食事の最中に肘(ひじ)をテーブルに付けて食べていることだ。
片方の肘をテーブルに付けて食べれば、当然姿勢も悪くなる。

他には、「足を組んで食べる」、「ぺチャぺチャ音をたてて食べる」、「携帯をいじりながら食べる」、
「新聞やマンガを見ながら食べる」、「片方の手がテーブルの下にある」、「迷い箸」、「箸をなめる」、
「箸を直接テーブルやお皿にのせておく」、「子どもが走り回る」、
「食べたあとテーブルの下を汚したまま」等々。

かつて、パリのレストランでみた食事のシーンが忘れれない。
そのレストランは、お客様の数より、常に料理人と給仕人の数が多いので有名な三ツ星レストランだった。

若い夫婦二人と、中学生くらいの男の子と小学校の高学年くらいの女の子の4人家族のテーブルだったが、
男の子は、きちっとジャケットを着てネクタイを締め、女の子は清楚なワンピース姿。
もちろん、男性はスーツに、女性も品のいい装(よそお)い。

食事の最中、最初から最後まで子ども達は席をたたず、背すじをのばし、小声で談笑しながら、
給仕を受けるたびに全員が笑顔で「ありがとう」と言っていた姿には、感動のあまり涙が出そうになった。

「ああ、こんな素晴らしい躾(しつけ)を子どもの頃からしているのだ」、と。

レストランでは、お金を払えばお客だとばかり、だらしのない服装や品位の欠けたマナーはあまりにさびしい。
逆に、料理を受け取るたびに「ありがとう」と感謝する人のテーブルには、
暖かい思いやりの気持があふれている。

食事の場は、子どもの頃からの躾(しつけ)が一瞬にしてわかってしまうところだ。
己を慎み、感謝の気持を持ち、まわりの人を和(なご)ませるような食事を心がけたい。



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