2011.1.30 |
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人とは異なることに目を向ける |
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石田衣良(いしだいら)氏の心に響く言葉より…
もし、これから新しいことに挑戦するのであれば、人とは異なることに目を向けるべきでしょうね。
世の中のことってほとんどがそうですよ。
人は逆のことをしたほうがうまくいくんです。
ささいなことだからこそ真剣に考えて、重大な決断が求められる場面では、逆に軽く考える。
そういうメリハリの付け方って、とても大事だと思いますね。
たとえば、草サッカーをしているとき、ボールがあるところに人が集まりますよね。
でも、そのときにそっと横に目を見やると、空きスペースがいっぱいあることに気付く。
チャンスはそこにあるわけです。
ぼく自身、「いかに書かれていないことを見つけられるか」が小説家としての課題になっています。
そういう意味では、今、新しいビジネスに取り組むのであれば、ITビジネスはないですよ。
多くの人が目を向けていることに惑わされる必要はありません。
みんなが目を向けないところに、新しいチャンスが転がっているものなんですよ。
中高年世代であれば、目先の利益だけでなく、
ちゃんと自分の世界観を持って物事を見極められるでしょうし、
そうしたものが自ずと視界に入ってくるのではないでしょうか。
もちろん、自分の世界観を以ってしても、判断ミスを犯すことはあるでしょう。
年齢とともに社会的な責任も高まってきますし、判断を誤ると取り返しがつかないことになる、
ということもあるかもしれません。
でも、「責任を取る」って簡単なことです。
ミスをすれば、自分自身が損をすればいい。
それだけのことです。
たとえ、そのときに損をしても、次にはそれがプラスにつながるかもしれない。
『一個人主義』 KKベストセラーズ
石田衣良氏は、テレビでも話題になった「池袋ウエストゲートパーク」等で有名な小説家だ。
ビジネスの視点でいけば、人とは逆のことを考えると、そこには多くのチャンスが眠っていることがある。
今では、相場の格言として知られているが、千利休の作とも言われている歌に、次のようなものがある。
「人の行く裏に道あり花の山、いずれを行くも散らぬ間に行け」
人が考えるのと逆の道、つまり「逆張り」という、「人が売るときに買い、人が買うときには売る」。
どちらの道を行こうが、花が散らぬ間という、「機を逃がさず、売り買いしろ」、ということだ。
テレビや、新聞は目立つことを書くが、実は、目立つものは、主流ではない。
珍しいこと、特殊なことだから、ニュースになるが、
誰もが知っていること、当たり前のことはニュースにはならない。
しかし、実は、大多数の人々が行う普遍的行動、普遍的な事実こそが主流なのだ。
我々は往々にして、マスコミで大きく取り上げられた事件や、風潮を見て、嘆いたり、憤慨したりする。
しかし、それは滅多にないからこそ、話題になる。
ビジネスでも同じで、「今、安売りが大流行」、とマスコミで取り上げられたら、
安売りしていない商店、安売りしていない商品が主流とみる。
大多数の小売店や飲食店は大安売りはしていない。
サッカーで空いたスペースを探すように、前後左右に目を配り、新たなチャンスを見つけたい。 |
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