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2011.1.29

日本はミシュランで世界一

竹田恒泰(つねやす)氏の心に響く言葉より…

『ミシュランガイド』の第6代社長のジャン・リュック・ナレ氏は、
韓国の『中央日報』のインタビューで、東京が高い評価になった理由を次のように述べた。

「パリを美食家の都市というが、東京は驚くほど素晴らしい飲食店が多かった。
多くの人々が料理を楽しんでいるからだ。
日本料理はクオリティーも素晴らしい。
シェフのレベルもどの都市より高く、何よりシェフ固有の技術がよく伝授されていた。
特に私が高く評価したのは専門性だ。
パリの日本飲食店に行けば、寿司、刺身、焼き鳥などメニューがたくさんある。
このため日本でもそうだと思っていたが、私が行った飲食店は
ほとんど寿司店、刺し身店、焼き鳥店、うどん店など専門的に細分化されていた。
非常に印象的だった。
こうした特性から日本の飲食店の相当数は誰も追いつけない専門性を確保していた。
当然、いい評価につながる」

そして、ナレ氏は、韓国のシェフについて「まだ国際的なレベルには達していないようだ」と述べ、
『ミシュランガイド・ソウル版』の計画は今のところないと語っている。

『ミシュランガイド東京2010』では、東京は総軒数、総星数はパリの倍以上、
三ツ星の軒数までもが世界最多となった。

また、飲食店の数も、パリが1万3000軒、ニューヨークが2万5000軒であるのに対し、
東京は16万軒に上る。

2010年版の東京では、星がついた197軒のうち、実に132軒が日本料理店だった。
そして、その日本食は、専門性が追及されて専門店に細分化されている。

このことは日本人であればなにも特別なことではないが、
欧米人にとっては目が眩(くら)むような未知の世界に違いない。

確かに、フランス料理、イタリア料理、中華料理など、いずれも多彩な料理文化を持っている。
しかし、たとえばフランス料理店はどこまでいっても「フランス料理店」なのであって、
店によって名物料理や得意料理があったとしても、専門店に細分化されることはない。

日本では、寿司1つとっても、京寿司、関西寿司、江戸前寿司がある。
鍋料理も種類ごとに専門店があり、その種類は、
寄せ鍋、ちゃんこ鍋、うどんすき、すっぽん鍋、鶏の水炊き、湯豆腐などいくらでも例示可能だ。

また、食材の種類によって専門店が形成される場合もある。
ふぐ料理、牛タン料理、まぐろ料理、湯葉料理、豆腐料理、鰻(うなぎ)料理、泥鰌(どじょう)料理
などがその例である。

その他思いつきで並べても、天麩羅、おでん、うどん、そば、お好み焼き(広島風・関西風)、
もんじゃ焼き、すきやき、しゃぶしゃぶ、焼き鳥、串揚げ、とんかつ、鉄板焼きなどは通常、
専門店で供されるものであって、その種類は枚挙にいとまがない。

それ以外にも、鯖寿司、釜めし、牛丼、まぐろ丼、おにぎりなどの個別の料理の専門店すら成立するほか、
有職(ゆうそく)料理(宮廷料理)や精進料理といった特殊な料理もある。

日本人は何にでもこだわりを持つ性質があるようだ。
物事を徹底的に突き詰め、道を究めようとする姿は、料理の世界でも同じで、
料理人たちが料理を突き詰めるほど、日本料理は料理ごとに専門化してきた。

異邦人が16万軒の専門店が並ぶ東京の景色を見たら、驚いて当然だろう。

『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』PHP新書

竹田氏は、旧皇族・竹田家に生まれ、明治天皇の玄孫にあたる。

人類で最初に料理をしたのは日本人である、と竹田氏は言う。
世界最古の土器は青森県で出土しているが、その土器の内側には炭水化物が付着していたため、
食料の煮炊きに使ったことが分かった。

これが、人類最初の調理の痕(あと)であり、
日本の料理の歴史はフランスや中国のそれより数千年長いという。
その当時から、日本人は料理にこだわり、究(きわ)めてきたとも言える。

ミシュランで、東京は世界一の星数、軒数となっているが、掲載されている店以外にも、
ミシュラン掲載お断りの名店は何店もある。

いわゆる一見(いちげん)さんお断りの店だが、これが、京都となると、もっと多い。
ミシュランの掲載を断るところなど、日本以外には、他にあまりないだろうが、
何百年と続く老舗が、一年ごとの評価のミシュランに右往左往するわけがない、ということだ。

日本人は、どんなことも徹底的に追求し、こだわるため、様々な分野で、
高度な専門性を持つようになった。

独自の進化をとげ、世界標準とかけ離れたこの現象を、「ガラパゴス化」などと、
揶揄(やゆ)する人もいるが、徹底的に突き詰め、究められたものは、
この「ミシュラン東京」がそうであったように、いつかは世界から評価される時がくる。

かつて「オタク」と呼ばれていた、アニメやコスプレの文化も、今は脚光をあびているように、
これからは、ある分野に深い関心やこだわりを持つという、専門性が大事にされる時代だ。

世界最古の調理の技術と経験を持ち、連綿とその伝統が続いてきた日本。
何事も、徹底的に突き詰め、道を究め、誰にも負けない自分の専門分野を持つことが大切だ。



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