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2011.1.24

リバース・ブランドとは

ハーバード大学のヤンミ・ムン教授の心に響く言葉より…

新しいテクノロジーによって歴史は大きく動く。
1995年の頃、ウェブの世界は「サイバースペース」「情報ハイウェイ」などと呼ばれていて、
ヤフーやAOLといったポータルが入り口となっていた。

最初はトップ画面に、ニュースの見出しが配された。
そして最新株価やスポーツの試合結果、天気予報、eメール、オークションと
メニューが追加されるにつれて、インターネットの新たな側面が私たちの前に広がる。

ゲーム、オンライン広告、スケジュール機能、旅行情報。
主要ポータルは、トップぺージにますます多くの情報やサービスを盛り込もうとしていた。
未来のポータルは、現在のポータルより大きくて便利で忙しくて騒がしくてけばけばしい。

ところが、そこにグーグルが登場した。
今は私たちの生活の一部になっているが、その時の衝撃は大きかった。
驚かされたのは、グーグルがやったことではなく、やらなかったことだ。
ポータル戦争に遅れて来た彼らのホームページは、余分なものがまったくない、素っ裸で空っぽの箱だった。
トップページには、検索窓があるだけ。

グーグルのようなブランドを、リバース・ブランドと呼びたい。
アイデア・ブランドの中でも非常に特殊で、顧客が期待している拡張への流れを意図的に断ち切る。
他社が競争に欠かせないとみなしている便益の提供を控えようとする、
リバース・ブランドは、他社がイエスと言うときにノーと言う。
謝りもせず、堂々と。

グーグルがおそらく一番太っ腹だったのは、トップベージに広告がなかったことだろう。
グーグルのそっけなさは退廃的で、
まるで飾り気のない店舗に最小限の商品しか並んでいない超高級ブティックのようなものだった。

グーグルは抑制の中にエレガンスが存在することを理解していたようで、
それまでのオンラインの世界にはなかった一種の静けさを提供していた。
また、さりげない贅沢も加えられている。
検索結果の速やかな表示(実際、非常に早い)、祝日などにちなんで変化するロゴ。
過剰さでユーザーを辟易させるのとは反対に、どれもセンスをうかがわせるものである。

このように、リバース・ブランドは、除去すると同時に向上させる。
品質を高めながらもそぎ落とす。
基本と卓越性の融合だ。

『ビジネスで一番、大切なこと』ダイヤモンド社

ハーバード・ビジネススクールで絶大な人気を誇りるムン教授の講義は、
いつも驚きや笑いに満ちていて、「消費者のこころを学ぶ授業」と言われている。

ムン教授は、「差別化の取組みにはイノベーションが必要だが、
それはエンジニアが行うような技術的なイノベーションではなく、発想のイノベーションである」と言っている。

リバースとは、反対方向に動かす、あるいは逆走ということだが、
それは引き算だったり、何かをそぎ落とすことだったりする。

その例として、グーグルだけでなく、航空会社のジェットブルー、家具のイケア、
ハンバーガーチェーンのインアンドアウトを挙げている。

『インアンドアウトはカリフォルニアのチェーンだが、ハッピーセットも子供用メニューもサラダもデザートもなく、
あるのは何十年も変わっていない6種類のメニューだけ。

ただし、隠れたサービスがいろいろある。
冷凍ではない新鮮な材料を使い、各店舗で調理する。
常連客は、口コミでしか知らされていない秘密のメニューを注文できる。
実用性第一のカテゴリーにあって、率直で熱烈なファンを集めている。

パリス・ヒルトンは2006年に飲酒運転容疑で逮捕されたとき、
「インアンドアウトのハンバーガーが食べたかったから」と語った。

顧客は誰もが、このハンバーガーを食べるためにどれほど遠くまで足を運ぶか、
どれほど長く列に並ぶつもりがあるかを自慢する』

《ビジネスで一番、大切なこと》より抜粋

経営においては、差別化が大事であり、生き残るには他社のどことも違った特徴がなければならない、
とはよく言われる言葉だ。
普通、差別化というと、日本の携帯のように、毎年毎年新たな機能を付け加え、それが加速される。
車でも家電でもみなそうだ。

しかし、そこから一歩抜け出てみると、まったく違った差別化があることに気づく。
その一つが、リバース。

もっと頭を柔らかくして、色々な可能性を探ってみたい。



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