2010.11.25 |
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味のある人 |
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精神科医の斉藤茂太氏の心に響く言葉より…
「感じのいい人」は、多くの人に好かれる。
けれども、決して当たり障りのない、没個性な人間ではない。
たくさんの人と上手につきあっていけるが、決して無色透明ではない。
「自分の色」といえる個性を持っている。
「あの人らしいね」といわれる個性があるが、決して「ワンパターン」ではない。
「どうせいつものことで、こういうに決まっているよ」
これは「個性」ではなく、没個性である。
そのときそのときの判断で、いうこともやることも違う。
しかし、その判断・決定に「その人らしさ」が感じられるのが「個性」といえるだろう。
いろいろな条件、いろいろな人の意見、それらを考えた上で判断し、自分で決定する。
それが「その人らしさ」につながる。
そして、毎日、毎月、毎年、これを積み重ねていくにつれて、
その人の「個性」がにじみでてくるのではないだろうか。
「自分の味」をもっと出して、その上で「他人の味」とのハーモニーを見つけるのが大切だ。
『なぜか「感じのいい人」ちょっとしたルール』知的生き方文庫
頭山満(とうやま みつる)翁の言葉にこうある。
「世界にはいろいろな料理がある。
中華料理、西洋料理、日本料理、どれもうまいけれど、この世で最高の味と言えば、
それは人間味(にんげんみ)という味だ。
料理の味は腹の中に入ったら忘れてしまうが、人間の味は人々の思い出の中だけでも生き続ける」
(感奮語録・致知出版)より
人の心に、強烈な思い出として残るような人物は、個性的な人だ。
自分の色や、個性があるからこそ、それが魅力にもなる。
個性的な人は、喜怒哀楽を出さない無表情の人ではない。
感奮興起(かんぷんこうき)の、感動多く、奮(ふる)い立つ人だ。
ある時は子供のように無邪気で、ある時は成熟した大人。
時に真面目で、時に馬鹿にもなれる。
下手(へた)くそで、泥臭いが、情が深くて熱い人。
そんな、人間味あふれる、味のある人でありたい。 |
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