2010.10.1 |
|
笑って仕事をしてますか? |
|
デイル・ドーテン氏の心に響く言葉より…
ある大手電話会社の営業部長たちと話をして、
トップ社員が成功しているのはなぜだと思うか、考えを聞いてみた。
すると、いくつかの点が明らかになった。
営業部長たちによれば、トップ社員は、辛抱強く、やる気にあふれ、
目標をしっかりと掲げ、何より姿勢が常にポジティブだという。
しかしその後、おもしろいことになった。
私はトップ社員たちにアンケート用紙を送って、
最高の営業成績や個人的な“売り”に関することなど、彼らの仕事について質問した。
辛抱強さについて書いてきたのはわずかに一人。
やる気や目標をあげた人がひとにぎり。
同様にポジティブな姿勢に触れていたのも、ごく少数の人だけだったのである。
彼らが書いていたのは、顧客ににっこり笑ってもらうことや、
顧客にどう感じてもらいたいと思っているかということ、とりわけ、
「役に立ってくれている」と感じてもらいたいということだった。
また、顧客の費用や時間を節約したり問題を解決したりできることに、
誇りを持っているという点にも触れられていた。
営業部長たちが言っていたことと、トップ社員たちの生の声とを比べて、次のようなことに気がついた。
《成功に関する“古い”言葉》
「辛抱強い」、「やる気」、「目標」、「ポジティブな姿勢」
《成功に関する“新しい”言葉》
「にっこり笑ってもらう」、「顧客の気持ち」、「節約」、「役に立つ」
『笑って仕事をしてますか?』小学館
我々には、トップセールスマンというのは、
「辛抱強くて、目標を明確に持ち、積極的に動き回る人」、というイメージがある。
しかし、実際に調べたところ彼らは、「顧客に喜んでもらうこと」、
「顧客ににっこり笑ってもらうこと」、「顧客の費用や、時間の節約をすること」、
「顧客の問題を解決すること」等々に生きがいを持ち、そこに誇りと価値を置いているという。
成功している人は、「どうしたら、顧客に喜んでもらえるか」、しか考えていない。
つまり、自分のことではなく、人のことをひたすら考えている人。
我々は、往々にして間違いをおかす。
それは、成功しようとして、方向違いの、役にも立たない勉強や努力をしてしまうことだ。
まずするべきは、人の喜ぶこと、人の役に立つための努力。
どんなにやる気があろうが、ポジティブだろうが、
自分の利のためだけに動くのなら、それは崩壊が加速するだけだ。
何が何でもやる気を出し、吼(ほ)えるようにポジティブであらねばならないということではない。
静かでひかえめの性格の人でも、顧客を喜ばせることができる人は多くいる。
百人いれば百人の性格があり、百のアプローチの仕方があるからだ。
人の役に立ち、人に喜んでもらえれば、にっこり笑って仕事ができる。 |
|
|