2010.9.10 |
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覚悟を決めて、選択する |
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金美齢(きんびれい)さんの心に響く言葉より…
私が若いころから変わらないポリシーは、「選択を迫られたら困難なほうを選ぶ」こと。
困難な状況になったときに、敵に後ろを見せるのが嫌いなのだ。
目の前の困難に、むしろ進んで向っていく性分。
最初から難しい人生を歩きたいなどとは誰も思っていない。
けれど、選択を迫られたとき、困難から逃げることは自分の成長を自分で止めるようなものだと思う。
ラクなほうばかりを選んでいては、人間は成長できない。
「いい女」度も下がるのだ。
覚悟を決めて、選択する。
そのたびに、越えなければならないハードルは増えるけど、
だからこそ、人生はおもしろい!と私は思う。
その感覚が根底にあるから、テレビでコメントするときにも、
人にアドバスするときも、ラクをして自分だけが得をしようとする人や
自己正当化ばかりする人に対して、ビシッとひとこと言ってしまう。
『凛(りん)とした生き方』PHP研究所
金美齢さんは、日本に留学を決意し、そこで知り合った男性と結婚した。
夫は元東京理科大学教授の周英明氏。
当時、圧政下にあった台湾の独立運動に夫婦で参加し、
ブラックリストにのせられ事実上、日本での亡命生活を余儀なくされたという。
今では、民主化された台湾となり、金さんも台湾と行き来できるようになったが、
当時は投獄や死の危険をおかしての行動だった。
現在、日本に帰化し、日本人となった金さんだが、
テレビでのあの歯切れよさはどこからくるのか不思議だった。
覚悟があり、幾度も危機を乗り越えた人は、肚(はら)ができる。
現代は、覚悟がいらない豊かな時代だとも言えるが、本当はそうではない。
なんとなくした結婚も、成り行きで入った学校も、
それをやめる時には、かなりのエネルギーが必要だ。
やめるときやトラブルになったときのことを考えたら、
どんな小さな決定も、実は大きな覚悟がいる。
人生は選択の連続だ。
大事な選択は、たいていは二者択一(にしゃたくいつ)だ。
右か左か、やるかやらないか。
たとえ、その場しのぎで決めたことであっても、
その選択の結果は死ぬまで引き受け続けなければならない。
選択には、遠くを見据えた覚悟がいる。 |
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