2010.9.2 |
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待っているだけでは変わらない |
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ジョージ・シン氏の心に響く言葉より…
アメリカ総合保険会社の創業者であり社長でもあるストーン氏が、こんなことを話してくれた。
ある女性が、「ストーン氏の著書を二冊読んだけれど、お金の無駄だったわ」
と怒って電話をかけてきたというのだ。
ちょうどストーン氏は外出していたので、リンダという女性秘書がこの電話をとった。
その女性は、電話口でこういったのだそうだ。
「あんたのボスの書いた本読んだけど、なにも起こりゃしないじゃないの。
主人はいまだに仕事が見つからないし、銀行の口座もいまだに一文無し。
あたしはあたしで一日に10時間も店にたちっぱなし… 何もかわりゃしないじゃない!」
そしてこの女性は、
「心に思い描き、信じることのできるものは、必ず実現できる」
というストーン氏の著書の一節を引用してなじったという。
洞察力のあるリンダはこうたずねた。
「ストーン氏の本をお読みになって、どういうことを実行なさいましたの?」
長い間考えていたが、電話の女性はこう答えた。
「待ってたのよ」
リンダは、日頃からストーン氏が口にしている助言を聞かせた。
「どうしたら向上できるかを書いた本は、読者がそれを読んだ結果、
何かを実行しなければ何の意味ももたない」
『やる気を起こせ!』三笠書房
「ザ・シークレット」でも、「引き寄せ」でも、「マーフィーの理論」でも、
強く願ったことは実現するという。
ならば、強く願うだけで何の行動もせず、
願いがかなうのを期待して、待っているだけだとしたら、どうだろう。
いくら強烈な願望があったとしても、ひとつの行動の変化もなかったら、
事態は変わるわけがない。
実際に行動を変えた人だけが、成功への階段を一歩登る資格ができる。
行動には、「現状維持の姿勢」と「現状打破」の姿勢の二つがある。
現状打破は、文字通り、何かを変革し、変えていこうという、変化しチャレンジする姿勢だ。
現状維持の姿勢は、何かを変えたくないという、後ろ向きな姿勢だが、
「変わるのを待っている」のも、実は現状維持の姿勢のひとつだ。
「誰かが、何かしてくれるだろう」、「いつかまわりの状況がよくなれば」、
という「人頼り」の、「待ちの姿勢」は、事態を悪化させる。
結局は、自分の意図するところと逆の、嫌な方向に行ってしまう。
待っているだけでは奇跡は起きない。
原因があるから結果がある。
強烈な願望とともに、それに向っての一歩ずつの行動が必要だ。 |
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