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2010.8.22

長寿天(ちょうじゅてん)という世界

仏教に、「八難」という言葉がある。

八難とは、人間を苦しめる八つの難所のこと。
地獄とか、餓鬼(がき)という場所だが、これらは誰でもがよくわかる世界だ。

その中に、「長寿天(ちょうじゅてん)」という場所がある。
長寿天とは、住む人がすべて不老長寿で、病気もせず、死なない世界。

同じように、「辺地(へんじ)」があるが、
これは、毎日遊んで暮らし、楽しむ事ができる場所。

この「長寿天」も「辺地」も、一見すると素晴らしい天国のように思われる世界である。

しかし、今生きている誰もが死なず、
同じメンバーで何千年も何万年も一緒に生きていくとしたら、どうなるだろうか。

何もしなくても、長生きできるなら、生きるための努力や、
真実を求める勉強をしなくなってしまう。

あるいは、毎日が、遊び楽しむことができるレジャーランドのようなところだったら、
これまたそれに慣れ、努力をしなくなるだろう。
そういう怠惰(たいだ)で、放逸(ほういつ)な人たちがどんどん増える世界。

「永遠(とわ)に美しく」という、メリル・ストリープ主演の映画を思い出した。
永遠に死なない秘薬があり、それを飲んだ女性の物語だ。
知り合いや恋人はどんどん年老いて亡くなっていくが、自分たちだけは生き残る。
首の骨を折ろうが、体に穴があこうが、顔が崩れ落ちようが、身体がバラバラになろうが死なない。
コメディーだったが、あまりに悲劇的であった。

永遠に死なない世界は、実は地獄のような難所であり、
多くのワナがある場所でもある。

仏陀は、生、老、病、死、という四つの苦しみがあると説く。
この四苦は誰にも避けられない、根源的な苦しみだ。

人は病気をしたり、仕事や人間関係の困難や辛さがあるからこそ、成長できる。
老いや、死があるからこそ、生について考え、今を真剣に生きることになる。

人生の難所こそが、じつは我々を成長させてくれる、ありがたい道場だ。

「有り難い」とは、「有(あ)ること難(かた)し」のことだが、難有(なんあ)りとも言う。
難が有ることも、またよき哉(かな)だ。



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