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2010.7.27

不便で手間がかかって面倒なこと

望月護(まもる)の解説による、ドラッカーの心に響く言葉より…

《この50年間、主導権はメーカーから流通へ移ってきた。これが加速する。
メーカーの工場のうちどれだけが生き延びられるかはわからない。
それほど多くはないだろう》 “
ネクスト・ソサエティ”ダイヤモンド社

モノが不足していた時代は口では「お客本位」と言いながら、
実際にはお客を無視した「売り手本位」が長く続いてきた。
価格を決めてきたのはお客ではなく、メーカーか、業界団体か、役人である。

お客を無視してきたのは企業だけではない。
生徒の学力向上を無視してきた大学、患者サービスを無視してきた病院、
住民サービスを無視してきた行政機関、みんな同じである。

売り手の都合を買い手に押し付けてきたのである。
買い手には選択権がほとんどなかった。

しかし、モノが一通り行き渡ると、
お客のわがまま(欲求)を満足させることができるかできないかによって、
儲かる会社と儲からない会社の差がつく時代が始まったのである。

生産者天国は成り立たなくなり、売り手の都合はまったく通用しなくなった。
これまで常識だった考え方が反転して、
お客が喜ぶサービスを提供しなければ買ってもらえなくなったのである。

お客が喜ぶサービスとは、売り手にとって「不便で手間がかかって面倒なこと」である。
しかし、利益は不便で手間がかかって面倒なことからしか得られない。

『ドラッカーの実践経営哲学』PHPビジネス新書

モノが不足していた時代は競争があまりない時代だ。

新規参入が少ない業界では、先行企業は莫大な利益を上げることができる。

しかし、その業界に新たに多くの企業が参入してきたら、あっというまに過酷な価格競争になる。

《「手作業の仕事がコンピュータでできるようになると、
どこの会社の製品も同じ品質レベルになり、
品質で競争することができなくなったために価格競争にならざるをえない」 
ということはアナログからデジタルに変わると、
中国やタイで作った製品と品質の差がなくなって
価格競争に巻き込まれてしまうということである。》
(同書より)

社会が成熟し、豊かになってくると、様々な分野で競争が熾烈(しれつ)になる。
それは、国内だけの競争だけではなく、海外との競争になるからだ。

特にデジタルの時代には、品質が一定になる反面、
それは他の会社、他の国でもできるということになる。

競争が激化したとき、企業のとる道は一つしかない。
それは、「お客の欲求を満足させること」だ。

《売上が落ちた時は街に出て、そこに行き交う人を見る。
その人たちがどんなものに興味を示すか、どんなものを手にとって見るか観察する。
街は情報源であり、羅針盤だ》
(イトーヨーカドー創業者・伊藤雅俊氏の言葉)

我々は街に出て、行き交う人をじっくりと見ることが必要だ。
そして、その人たちが興味を示すことを知ること。
企業の都合でなくお客本位の立場でその欲求をみたすこと。

それは、企業にとっては、「不便で手間がかかって面倒なこと」だ。
お客を無視してきた企業や組織体はこの世から姿を消す。

企業は肚(はら)を据(す)え、お客の欲求を満たすため、
「不便で手間がかかって面倒なこと」をやり続けるしかない。



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