2010.7.24 |
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教育は「引き出す」こと |
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堀場製作所創業者の堀場雅夫氏の心に響く言葉より…
日本はエデュケーションという言葉を「教育」と訳してしまったところに
、間違いがあったのではないでしょうか。
エデュケーションのエデュースというのは、「引き出す」という意味なんです。
それを日本は「教える、授ける」と思ってしまったわけです。
先生が生徒に与えるのではなくて、
先生は子どもの能力を引き出すことを第一段階にやるべきことで、
ですからエデュースと言うんです。
「天はニ物を与えず」という格言があります。
私はいつも言うんですが、この格言は、一人の人間に二つもいい特性は与えてないというけれど、
その言葉の裏を返せば、「天は必ず一物は与えている」ということです。
ですから、どんな人でも、何かひとつは絶対人に負けないようないいものを持っているわけです。
それは音感かもしれないし、味覚かもしれないし、
あるいは感情を絵に表すという能力かもしれなし、あるいは解析力というものかもしれない。
ですから、その特性を先生が見つけだす。
あるいは自分自身で見つけ出すためにいろんな刺激を与えてやる。
こんなにたくさん、あなたの生きる道がある、ということを教えるんです。
好きなことは勉強していると自分は思ってないけど、外から見たら勉強なんです。
勉強というのは自分でするものであって、人から強引に注入されても、ほとんど身に付かないのです。
『「好き」にまかせろ!』PHP研究所
学校の時は勉強は嫌いだったが、社会に出てからは、勉強を真剣にしなければならないことは多い。
それは、実社会では、勉強が自分の生活や仕事に直結するからだ。
往々にして学校教育は、いかに多く覚えたかを試すものだったりする。
だから、記憶量の多い人が、いい学校に行くことができる。
しかし、会社の教育においては、詰め込み式の教育では人材は育たない。
そこに必要なのは、一人一人のよいところや特性を見つけ出し、それを伸ばすことだ。
勉強は、首に縄をつけて強制的にやらせても身に付かない。
自分が必要と感じるから、どんなに疲れていても必死で勉強する。
天はニ物は与えないが、誰にも等しく、一物は与えてくれるという。
ならば、我々はそれを見つけ出し、磨き、伸ばしていくことが必要だ。
何時間勉強しても疲れないし、食事をするのも忘れるくらい熱中できるという、
誰にも負けない何かを…
そんな美点を見つけだし、引き出すことが、真の教育だと思う。 |
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