2010.7.17 |
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アイデアの降臨 |
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「指南役」の心に響く言葉より…
アイデアとは考えて思い浮かぶものではない。
天から降ってくるものである。
天から降ってきたアイデアを、満員電車の中であろうと、午前3時であろうと、
デート中であろうと、1秒後にメモれる人。
そういう人が、世に言うアイデアマンになれる。
アイデアマンじゃない人は、思い浮かんだアイデアを単にメモらなかっただけ。
どんなに素晴らしいアイデアでも、時が経てば忘れられる。
世の偉人たちで、メモ魔だった人は多い。
かのレオナルドダビンチは生涯で5千ページを超えるメモを書き残したというし、
エジソンもアインシュタインも常にメモ帖を持ち歩いて、
何かアイデアが浮かぶとすぐに書き留めたという。
エジソンは1%の閃(ひらめ)きを忘れないよう、常にメモっていたのだ。
アイデアはある日突然ノックする。
じゃあ、僕らはただ指をくわえて、アイデアの降臨を待つしかないのか?
いや、そんなことはない。
雨乞いじゃないけど、アイデアを降臨しやすくする方法はある。
それは、知識のストックを増やし、その組み合わせのパターンを増やすこと。
ホイチョイ・プロダクションズの馬場康夫さんは言う。
「アイデアを降臨させるために一番確実な方法は、
面白い演劇を見たり、話題のレストランに行ったり、
新進気鋭の研究者の話を聞いたり、とにかく多種多様な体験を積むこと。
そうやって知識の量が増えれば増えるほど、アイデアが降臨する機会も増える。
断言していいけど、何も見聞しないでアイデアが閃(ひらめ)くことは絶対にない。」
『「考え方」の考え方』大和書房
「指南役」は、かつて、福岡市内の高校の水泳部内に、
草場滋氏を中心に結成された「第5の泳法」 を研究・開発するチームだったそうだ。
後に、水泳部からも独立し、エンターテイメントの分野で、
独自の研究・開発を行うチームとして、数々のベストセラーを出版している。
かつて、日本の流通業に革命を起こしたダイエーの創業者中内功氏は、
並外れたメモ魔で有名だった。
イトーヨーカ堂の創業者の伊藤雅俊氏も、マクドナルドの創業者の藤田田氏も、
メモを取りまくったそうだ。
成功者にはメモ魔が多い。
夜中にメモしたことは、朝になると、何を書いてあるかさっぱりわからないこともあるが、
メモの中の、たった一言が大きなアイデアに結びつくことは多い。
日記をつけてみるとわかるのだが、2.3日前に、どこへ行ったのか、
何を食べたか、何をしたかを明確に覚えている人は少ない。
人は何でも、あっという間に忘れてしまう。
ましてや、頭に浮かんだアイデアなど、なおさらのことだ。
アイデアが湧いてきたときはメモをすればよいが、
そのアイデアの降臨をしやすくする方法があるという。
それが、一見無駄だと思えるようなたくさんの経験を積むこと。
とにかく、話題のレストランやショップ、並んでいる店に行き、
人気の講演会やベストセラーや映画を聞いたり、見たりする。
何事も情報の量や、土台ができていなければアイデアは生まれない。
なぜなら、ほとんどのアイデアは、組み合わせでできているからだ。
世界でまったく初めてのアイデアなどほとんどない。
多く見聞きし、アイデアの降臨を増やしたい。 |
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