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2010.6.28

ローマ帝国はなぜ滅びたのか

日本を代表する地球物理学者といわれた、竹内均氏の心に響く言葉より…

ローマ帝国はなぜ滅びたのか。

それは、外敵の侵略でもなく、地震、火災、洪水、飢饉などの理由ではない。
古代ギリシアその他のあらゆる文明が、
ほとんど同じパターンをたどって滅びさっている。

ローマ市民は大土地所有者や政治家の門前に、無料のパンを求めて群がった。
彼らの支持と人気を得るために、その大土地所有者や政治家は、
彼らの一人一人にパンを与えた。

こうして、働かないで無料のパンを得る方法を覚えた市民たちは、
次にはもて余した時間で退屈しのぎをするためのサーカスを求めた。
現在でいうレジャーである。

市民からの点数をかせぐために、ここでまた政治家たちは
巨大な競技場、集会場、娯楽施設、公衆浴場などを作った。
そしてその競技場で、公共の費用でまかなう競技や見せものを行い、
市民の求めるレジャーを与えた。

紀元41ないし45年の皇帝クラディウスのときにすでに、
競技や見せものを行うための競技日が93日、公の休日が159日に達していた。
こういう要求はとどまることを知らない。
紀元300年には、競技日は175日、公の休日は200日にも達していた。

こうしてローマの市民たちは、
無料のパンとサーカスの配給を受け、繁栄と福祉を楽しんだ。
しかし、「ただほど高いものはない」。
このときすでに、ローマ人やローマ社会の腐敗や、
ローマ帝国の没落が確実に始まっていたのである。

責任や義務を負うことを忘れた市民たちは、権利だけを主張した。
エゴの氾濫(はんらん)と悪平等主義の流行である。

ローマは、市民の「パンとサーカス」に対する要求によって滅んだと言われている。

『「修身」のすすめ』講談社文庫

最盛期のローマ帝国は300万平方キロといわれ、現在のインドの国土と匹敵する。
人口は7000万人で、首都ローマの人口は100万ないし120万とも言われている。
すべての道はローマに通じているといわれた道路は、5627本もあり、すべてローマから発していた。

「ローマが滅ぶときは、世界が滅ぶとき」とまでいわれ、栄華を誇ったローマ。
自ら責任をとらず、国や組織に要求することばかりを考えている人々が増えたとき、国は滅びる。

我々は、仕事や生活がうまくいかなくなったとき、往々にして、国や、社会や、景気のせいにしてしまう。
自ら努力しないことを棚にあげて、人のせいにする。

また、努力せずに、お金や物が手に入ったりすると、それはラッキーなことと喜ぶ。
人間は一度、そういう僥倖(ぎょうこう)に出合ってしまうと、
困ったことが起きたとき、もう一度そういう幸運がやってこないかを願ってしまう。
依存する心が芽生え、自ら打開する勇気や、挑戦する心を失ってしまうのだ。

独立不羈(どくりつ ふき)という言葉がある。
他から何の束縛や制約も受けず、自らの考えに従って事を行うこと、だ。

「ただほど高いものはない」

独立不羈の気概をもって、努力を積み重ねたい。



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