2010.6.27 |
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囃(はや)されたら踊れ |
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精神科医の斉藤茂太氏の心に響く言葉より…
人生、毎日なにを楽しみに過ごしているのかといういと、
「へーッ、ほー、なるほど!」と驚き、感心する瞬間なのではないだろうか。
テレビ、映画、演劇、小説、絵画、音楽などの表現や芸術でも、
サーカス、マジック、スポーツなどの娯楽でも、なんでも世間で人気があるものは
「へーッ、ほー、なるほど!」の新鮮な感動を与えてくれるものなのだ。
「へーッ、ほー、なるほど!」と感銘を受けた人は、
紀伊國屋書店創業者で元社長の故・田辺茂一さんだった。
田辺さんは、「囃(はや)されたら踊れ」と語っていた。
要するに、「乗せられたらとことん乗ってやれ」ということだろう。
「へーッ、ほー、なるほど!」は頭のトレーニングになる。
脳を活性化させることで老化の防止にもなるし、
感心・感銘・感動をキャッチボールすることで、コミュニケーションも深まり、
お互いの信頼も厚くなる。
心から感服すれば「へーッ、ほー、なるほど!」と言葉にする。
素直な気持ちのやりとりや表現が、味方を増やす一番の近道なのだ。
ツキを呼べない人というのは、この辺りの反応が鈍いのかもしれない。
無表情、無反応は人とのコミュニケーションを拒絶するのと同じである。
ツキを呼ぶ言葉の持つ力を信じてほしい。
『モタさんのツキを呼ぶ50の言葉』知的生きかた文庫
「うなずき、あいづち、驚きの表情」
とは、田中真澄氏が提唱する「傾聴の三動作」だ。
人の話をいつも、『うなずき』、『驚きの表情』とともに、
「へーッ、ほー、なるほど!」と言って聴けば、味方は確実に増える。
世のなかには、ノリのいい人と、ノリの悪い人がいる。
ノリのいい人は、宴会などで、手拍子(てびょうし)とともに、名前を連呼されたりすると、踊りだす。
人に乗せられたら、それに乗る人は人気がある。
愛嬌(あいきょう)があり、可愛いがられる。
心に屈託(くったく)がなく、素直だからだ。
ノリのいい人や、「傾聴の三動作」ができる人には、軽さがある。
軽さの前に「あ」をつければ、「明るさ(あかるさ)」だ。
しゃちほこばって生きるより、時には「囃(はや)されたら踊る」。
人生には、そんな「軽さ」と「明るさ」があってもいい。 |
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