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2010.6.19

大きくなったら何になりたい?

心理カウンセラーの中山和義氏の心に響く言葉より…

ある男の子が小児ガンで入院していました。
男の子はいつも、お見舞いに来る人たちに、
「僕は大きくなったら、おまわりさんになって悪い人を捕まえるんだ!」
と病気とは思えないような元気な声で話していました。

ある日、いつもは素直な男の子がお母さんに、
「僕の病気は何なの?僕の病気治るよね?
大人になっておまわりさんになれるよね?」
と、泣きながらダダをこねてお母さんを困らせました。
その晩、男の子は急に病状が悪化して亡くなりました。
男の子が、おまわりさんの仕事をすることはできませんでした。

ある交通事故で亡くなった小学生の女の子が、
事故の直前に書いた作文には、
「私はお花が大好きだから、大きくなったら、
お花屋さんになってみんなにお花をあげるの」
と書かれていました。
この女の子がお花屋さんになってみんなを喜ばせることは、
残念ながらできませんでした。

「大人になって働く」
ということは当たり前かもしれませんが、
この子どもたちのように大人になれないで
亡くなってしまう子どもたちは少なくありません。

働いて生活することを大人の「義務」と考えている人は、
仕事ができる幸せに気づいてないと思います。

『会社に行くのがもっと楽しみになる感動の21話』三笠書房

我々は、ともすると毎日を惰性で暮らし、仕事の不満や不平をもらす。

もっと楽な仕事はないか。
単調な仕事でつまらない。
仕事上の人間関係でヘトヘトだ。
営業がしんどい。

我々は、子ども達によく、こう尋ねる。
「大きくなったら何になりたい?」、と。

子ども達の夢は…
「野球やサッカーの選手」
「食べ物屋さんやケーキ屋さん」
「お花屋さん」

夢があっても、大人になれずに、
亡くなってしまった子どもたちはたくさんいる。

本当は、今生きて仕事ができるだけでありがたいのに、
それが当たり前となってしまっている。

亡くなってしまった子ども達が、
そんな大人たちを、天国から見ていたらきっと悲しむだろう。

グチや文句を言っている場合ではない。

子ども達は仕事に夢をもち、あこがれ、目標とする。
果たして、我々は子ども達の夢を壊さない仕事ができているだろうか?

義務や惰性ではなく、生き生きと…

仕事ができる幸せをかみしめ、
子どもたちのあこがれとなるような仕事をしてみたい。



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