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2010.6.8

何のために働くのか

比田井和孝(ひだいかずたか)氏の心に響く言葉より…

これは、アメリカでのお話です。
ある鉄道会社の社長が、線路の修理現場を視察していました。
すると、1人の作業員が親しげに話しかけてきました。

「久しぶりだね!君もずいぶん出世したものだね。
君が社長になったと聞いた時は、本当に驚いたよ。」

見ると、その作業員は、約10年前に社長と一緒に作業員として働いていた友人でした。

そして、その友人は言いました。

「10年前は一緒に、50ドルの日給をもらうために働いていたのにね。
君も変わったね」

社長は答えました。

「…そうだったのか。
君は50ドルをもらうために働いていたのか。
私は、10年前も今も、この鉄道会社のために、

そして、世の中の人たちに快適な旅をしてもらうために働いているんだ」

『私が一番受けたい ココロの授業』ごま書房新社

人はしばしば、

今の自分の仕事や、学校が当たり前の日常となってしまい、惰性で毎日を送る。
ただ、給料を稼ぐために働き、
ただ、よい成績を取るためだけに学校に行く。

そんなときは...
今の仕事は何のためにやっているのか?
何のために学校に行っているのか?
問いかけてみる必要がある。

「何のため」を問うたとき、

それが自分の利益のためだけの人生だったら、そんなさびしいことはない。

人は、人の幸せのために生きてこそ、そこに生きがいを感じる。
人の役に立ってこそ、自己重要感が増す。

「魅(み)は与(よ)によって生ず」という言葉がある。
魅力ある人は、与え続けることのできる人。
求めることによって、なくなってしまう。

人に喜びを与えることができた人だけが、神様から喜びをもらえる。

50ドルの日給をもらうために働くのか、

人の喜びのために働くのか、
10年たったら、そこにはとてつもない大きな差が出る。

何かをもらう人生ではなく、人に何かを与える人生でありたい。



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