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2010.6.7

異なる時代、異業種こそ刺激の宝庫

斉藤孝氏の心に響く言葉より…

生まれが同時代、仕事が同業、といった身近な人から学ぶ必要はない。
何世紀も不変の価値、不変の名声を保ってきた作品を持つ
過去の偉大な人物にこそ学ぶことだ。
《ゲーテ》

異なる時代、異業種こそが刺激の宝庫である。
芸術の場合は特にそうかもしれない。
が、普通のビジネスにおいても言えることだ。
同業の人間は、同じようなことを考えがちだ。
なかなか斬新なアイデアの素にはならない。
むしろ、さまざまなアイディアがせめぎ合い、
活性化している異業種からヒントを見つける方が早道だと私は思う。

同世代ではなく、かつての成功から学ぶというのも、
アイディアを生む秘訣の一つかもしれない。
いいネタというのは必ず周期をおいてまた来る。

『座右のゲーテ』光文社新書

同時代の同業から学ぶと、作品なり事業は、マネになりやすい。
そこに、どんなに自分のアイデアを付け加えても、
アイデアのベースが同業種であればそれは似てくる。

特に、ビジネスにおいて、独創性を追求しようと思うなら、
同業企業にはマネをしないためにこそ見に行くべきだ。

飲食においても、小売業においても、繁盛する店は、あっというまにマネされる。
昨今は、安易に模倣するくせがついている。
しかし、マネは流行のサイクルを早め、さらに短命化する。

新しい発想は、繁盛している異業種や、過去の成功した事例の組み合わせがベスト。
繁盛の基本は、何百年と変わらない。
ファッションなど特にそうだが、流行は繰り返す。

だから、一見遠回りに見えても、
古典という基本をはずさないことが大事。

異なる時代、異業種こそ刺激の宝庫だ。



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