2010.4.7 |
|
| 努力は神様にしか見せてはいけない |
|
福島大学陸上競技部監督の川本和久氏の心に響く言葉より…
■成功の秘訣って絶対にあると思うんですが、
分かっていても人間はなかなかそれができない。
必ず「……でもね」と言う。
できない言い訳はいくらでも考えつきますからね。
それを変えていくのが私の仕事なんですよ。
■揺さぶって、いろんな仕掛けを作って、
躓（つまず）かせて「来たか！よっしゃ！」って言って（笑）。
人って躓いたとき、失敗した時が、一番の指導のチャンスなんですよ。
失敗した時、人間はハッと思う。
ハッと思った時に心を開く。
心を開いた時に全部を受け入れるんです。
■努力している姿は絶対に人に見せてはいけないし、
口に出してもいけないということです。
自分の努力は神様にしか見せてはいけない。
人に見せた瞬間にその努力は帳消しになってしまうんです。
そんな人を神様は応援しませんよ。
応援する人は、正直に暮らす人。
勝つためにやらなければいけないことを、丁寧に丁寧にちゃんとやる人。
■ここに赴任して、一年のうち三百六十日間は
陸上に明け暮れる生活を送ってきましたが、
人並みに休んでいるようでは、その使命は果たせません。
『月間致知』２０１０年５月号（勝利の女神が微笑む人）より
川本監督は、無名だった地方の国立大学から次々と日本記録を生み出し、
福島県を「陸上王国」と言われるまでに変革させた人だ。
それは、川本マジックとも言われ、
「川本理論」と呼ばれる独自の指導法を編み出した。
言い訳をする人は、伸びない。
人やまわりのせいにするからだ。
スポーツでも仕事でも、やるのは他の誰でもない自分だ。
今自分のやっている苦しい練習や過酷な環境が、
人から言われたのではなく、自分が選んだのだと得心がいったとき、
文句や言い訳をしなくなる。
人の成長には、ハッとした気づきが必要だ。
ハッとした驚きが、心を揺さぶり、感性が豊かになる。
失敗してどん底におちいった時に、人は素直になり、心が開く。
自らの努力を口に出す人は、ただの自慢話と同じで見苦しい。
ほめて欲しい、認めて欲しい、という幼い感情の発露（はつろ）でもある。
どんなに努力したと思っても、自分より努力をした人は、世界中には何人もいる。
努力は神様にしか見せてはいけない…
倦（う）まず、たゆまず、ひけらかさず、コツコツと、真っ正直に。
一流になるなら、人並みに休んでいるようでは、使命は果たせない。
|
|
|
