2010.3.16 |
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個性を反発と勘違いしている人 |
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内藤誼人(よしひと)氏の心に響く言葉より…
髪の毛を金色にしてみたり、花柄のネクタイをしたり、
上司のいうことに全部噛みつくようなことが
個性だと信じ込んでいる人に出会うと、びっくりしてしまう。
それは、個性でもなんでもなくて、単なるワガママである。
個性はもちろん大事だが、それが極端になると、害にしかならない。
多くの人は、「個性=反発」だと勘違いしている。
個性を出そうとして、かえってルール違反をする人が多いのが目につく。
既存の価値観に立ち向かっていくことは、
たしかに創造的な人間になるための第一歩である。
しかし、それにも限度というものがあるだろう。
ハーバード・ビジネススクールで行われた調査をまとめたドリオ教授は、
成功する人間とは、「人とは違っても、違いすぎない人」と答えている。
違いすぎる人は、だれからも理解されないばかりか、
かえって周囲からの反発を買う。
「個性的な人間は、仕事でも成功する」と思ったら大間違いである。
正しくは、「ほどほどに個性的な人ほど、
成功する」といいなおさなければならない。
個性的であろうとして、
一生懸命に自己アピールの方法を考えている人も少なくないだろうが、
そんな必要性はあまりないのではないか。
追求しなくても、個性とは自然に備わっているものだからだ。
あなたがやっていることが、周囲の人たちに煙たがられているとしたら、
それは「個性の出しすぎ」である。
いまの自分に満足していない人は、
個性が足りないのではなく、能力やスキルが足りてないのだ。
したがって、努力はそちらの習得に向けるべきである。
『心がスカッと晴れる50の方法』内藤誼人・王様文庫
テレビに出てくるコメンテーターやスポーツ選手の中にも、
この種の手合いがいる。
髪の毛もさることながら、個性的な服装をし、
人の意見に噛み付いたり、せせら笑ったりする。
中身がない発言なのに、声高に叫び、シニカルな態度をとる。
昨今は、若い人たちばかりでなく、
かなりの年齢の方々の中にもそういう人を見かける。
個性は、反発ではないし、ただ単に目立つことでもない。
外見的に、他の人と違っていることをアピールするあまり、
本質的なことを見失っている。
本質的なこととは、中身の充実だ。
何か事あったとき…
一本筋の通った意見を持っている。
激しないで、淡々と話ができる。
ひと言で相手をうならせるような言葉を発する。
場を和ませるユーモアがとっさに出る。
深い論理や、思想に裏打ちされていて、
しかも誰にもわかりやすい会話ができる。
そういう人は、目立たないが、ほどほどに個性的で、成功する人だ。
過激な服装や、奇をてらった行動は、万人から受け入れられない。
個性が足りないのは、自分の能力やスキルが足りていないから。
外へのアピールにばかりに力をそそぐのではなく、自らの内面を高めていきたい。 |
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