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2010.3.14

メチャクチャの語源

伊藤肇氏の心に響く言葉より…

安岡先生から「茶は三煎して味わう」と教えられた。

浄境に栽培された芽茶(めちゃ)に最初はややぬるめの湯をかけて、
芽茶のもつ甘さを味わう。

この甘いという味は、味の初歩的なもので、幼児にも未開人にもよくわかる。
だから、人間も未熟なうちは「あいつはまだ甘い」ということになる。

次の第二煎は、
少し熱くした湯でタンニンのもつ渋さを味わう。
この渋いという味は甘さよりは一歩進んでおり、
人間も中年近くなってやっと、
「渋い魅力がでてきた」といわれるようになる。

第三煎は熱湯を注いで、
カフェインのもつほろ苦さを味わう。
この苦いという味は、人生も五十をすぎないと、
ちょっとわかってこない。
蕗(ふき)のトウで酒を楽しむ年代である。

ところが、この茶の心得のない人間は、
せっかくの芽茶にいきなり熱湯をかけるから、
甘さも、渋さも苦さもごちゃごちゃに出てしまって、
風味もあらばこそ、単にニガニガしい味になってしまう。

すなわち、メチャクチャ(芽茶苦茶)の語源である。

青年とは、ある意味において、「甘さ」の段階しかわからない連中のことだ。

当然、「甘さ」を基盤にして勝手なことをいうが、
これを「渋さ」も「苦さ」も十分しっている大人が叱ろうとしない。

変にものわかりのいいオジさんになっているところに
現代社会の大きな欠陥がある。

青年とおとなとは厳しさを通じて結びつかなければならない。

青年を甘やかすようなおとながいたら、青年は警戒すべきである。

『帝王学ノート』伊藤肇・PHP文庫より

酸(す)いも甘いも噛(か)み分ける、という言葉があるが、
人生の辛酸(しんさん)も、成功も、いいことも悪いことも、
どちらも知っているということだ。

この両方を知っている人は、人生経験が豊富で、
人間味がある人だ。

人間味という味(あじ)は、何にもまして深くて、魅力がある。

人の痛みがわからない人は、相手の立場に立つことができない人だ。

人生には、年齢を重ね、
経験を積まなければわからないことはいくつもある。

自分の娘を嫁に出すことになって、初めて父親の心境がわかる。

父や母を亡くしてみて、はじめて父母のありがたさに気付く。

若い頃は全くしなかったのに、父母と同じように神棚や仏壇に
自然に手を合わせるようになる。

甘さには、抗しがたい魅力がある。
お腹いっぱい食事した後に、甘いものを食べてしまうのと同じように。

若さには、甘さと同じように、大きな魅力があるのは確かだ。

昨今は、若さに異常に価値観を置く。

しかし、砂糖だけでは、料理はできない。
塩味も、辛味も、酸味も、必要となる。

現代社会には、いぶし銀のごとく、渋く、そのうえ、苦味も十分熟知している
年齢を重ねた大人が必要だ。

甘さの段階しかわからない若者には、
渋みと苦味がわかる大人が、厳しさを伝える必要がある。

大人が、若者と一緒になって、はしゃぎ、騒いでいては、
それこそ世の中は、メチャクチャになってしまう。

変にものわかりのいい大人には魅力がない。



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