2010.3.7 |
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投げたものは返ってくる |
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小林正観さんの心に響く言葉より…
振り返ってみると、私は「先生(教師)」に恵まれていました。
学生時代一度も「おい」とか「おまえ」とか呼ばれたことがありません。
どなったり、怒ったり、高圧的だったり、
感情的であったり、という方はおられませんでした。
宇宙の大法則は
「投げかけたものが返ってくる。
投げかけないのもは返らない。
愛すれば愛される、愛さなければ愛されない。
嫌えば嫌われる。嫌わなければ嫌われない。」
だから、荒っぽい言葉を使っていると、
そのとおりの言葉に囲まれることになります。
投げたものが返ってくるので、何年かすると自分に返ってきます。
乱暴な、荒っぽい言葉に囲まれることになります。
「荒れた学校」のことを聞くことがありますが、もしかすると、その学校には、
「おい」「おまえ」という言葉が飛び交ってきたのかもしれません。
国際神道学会の会長で、中央大学の中西旭(あきら)先生は、
「神様は上に行けば行くほど、腰が低くなります。
いばったり、偉そうにすることは絶対にありません。
ときには人間に対して、土下座さえもします。
ほんとうにすごい神様は、とても腰が低いのです」
その話を聞いて以来、私は年下の男性に対しても、
「さんづけで呼ぼう」と決めました。
「言葉を大事にする」ということの中に、「敬語」というものもあります。
中西先生は「丁寧な言葉」以上に、「美しい言葉」をお使いになるかたでした。
「敬語」の使い方が素敵なのです。
年下の教え子に対し、普通に何事もなく敬語を使って接しておられました。
「敬語をさりげなく使いこなせる人は、かっこいい」のでした。
会話の部分で丁寧な言い方をする。
そういう日々を続けていると、荒っぽい言葉を浴びせられることがなくなります。
『幸も不幸もないんですよ』マキノ出版
最近、こんな新聞記事があった…
今や街の至るところにあるコンビニだが、
わざわざちょっと足を伸ばしても行きたくなる店がある。
そのコンビニがあまりに心地よくて通い詰めているうちに、
そのカラクリがわかった。
店長が、スタッフを心から大切にしているのである。
アルバイトへの指示も一貫して「〜をお願いします」と会釈。
作業終了時も「どうもありがとうございます」
と微笑み、あいさつを交わしている。
お客様同様にスタッフを大事にすることで、
おもてなしの心がしっかり浸透しているのだ。
居心地がいいと感じる店舗では、
スタッフの間にもこのような心地よい空気が流れている。
『日経MJ』北山節子さんのコラムより
店のトップである店長の言葉が丁寧でなかったら、
部下の人たちがいい言葉を使うことはない。
店長がその必要を感じなければ、丁寧な言葉を使っている部下に対し、
「もっとざっくばらんに行こうぜ!」とか
「そんなに他人行儀に丁寧な言葉はやめようよ」とか言うかもしれないからだ。
店は、店長の価値観に染められる。
怖いことは、投げたものは、すべて自分に返ってくる、という法則。
愛も、憎しみも
好きも、嫌いも
賞賛も、中傷も
笑顔も、怒りも
汚い言葉を使っていれば、汚い言葉が満ちあふれる場所になる。
荒っぽい言葉を使えば、荒っぽい言葉に囲まれる。
高圧的にいつも命令していれば、いつか高圧的に返される。
そして、教室も荒れ、店も荒れ、家庭も荒れ、会社も荒れる。
だからこそ、お客様に対するのと同じように、
部下にも丁寧な言葉を使い、
部下を大切にすることが必要なのだ。
「投げたものは返ってくる」
この言葉を肝に銘(めい)じ、誰に対しても丁寧な言葉を使っていきたい。
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