2010.3.3 |
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ウソでもいいから笑う |
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合気道の達人にして、山陰神道の神官でもある
佐々木将人(まさんど)師の心に響く言葉より…
神道教授としてパリで教鞭をとった時に、
笑いの行法をやった。
その時、「おかしくないのになぜ笑うのか」との質問があった。
「昔のポンプは、水が出ない時に水をいれると、
きれいな水が出てくる。
それと同じように、おかしくないのに笑うのは『呼び水』で、
そのうち、ほんとうの笑いとなる」
『笑うから、おかしくなる』
『何事にも感謝するから喜びが生まれる』
で、喜びに感謝するのはあたりまえである。
ウソでもいいから親孝行、
ウソでもいいから感謝、
ウソでもいいからよいことをやる、
ウソでもいいから笑う…
そのうち本物になる。
これが人間性回復の修行だと言ったら納得した。
神代の昔、天の岩戸開きの古歌に、
『天の原 ゆりうごかして
弥栄(いやさか)の
一笑いにぞ よはあけにけり』
とあるように、笑いは祓(はら)いである。
花が咲くの「咲く」を「咲(わら)う」ともいい、
藁(わら)は邪気を祓う故に畳は藁で出来ており、
子供を『童(わら)べ』といい、
神社の『しめ縄』や、『なわのれん』も邪気祓いである。
『何かあるのが人生だ』大和出版
佐々木将人師は、
合気道開祖の植芝盛平翁と出会い、合気道に打ち込んだ。
その間、中村天風師とめぐりあい師事する。
師の講演は、最初から最後まで笑いで包まれている。
駄洒落で、とにかく笑わせる。
人間は月まで行けるほどの物質文明は進歩したが、
いまだに、生きた虫一匹、木の葉一枚創れない、という。
現代は物は豊富にあるが、心はすさんでいる人が多い。
どんなに科学や工業が進もうと、物では心を作ることはできない。
昨今は、精神を病む人も多くなってきている。
だからこそ、笑いが必要だ。
呵呵大笑(かかたいしょう)、大笑いをする人が
一人入ってくるだけで、座はいっぺんに明るくなる。
一気に、まわりを明るくし、元気にさせるのは、笑いだ。
ウソでもいいから笑う、を実践したい。 |
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