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2010.2.20

八十個のてるてる坊主

福岡県にある南蔵院(なんぞういん)の
林覚乗(はやしかくじょう)和尚の心に響く言葉より…


ある若い看護婦さんが、幼い子供を持つお母さんが
乳ガンで亡くなった場面に立会い、涙が止まらなくなり、
その後仕事が全く手につかなくなってしまったんです。

『私は看護婦として、失格でしょうか』
と彼女は、私に聞きました。

私は『そのときに涙を流さない人は、看護婦になってはいけません。
その時に涙を流す心を持った人に、病人は看護してもらいたいのです』
と答えました。

ある東京の病院に、老婦人が入院していました。
既に、末期ガンでした。
死の一週間ほど前から、
老婦人はしきりに天気予報を気にし始めました。
その理由を、総婦長が尋ねますと
「運動会があるからです」という返事でした。

老婦人には、小学校に入ったばかりの孫がいます。
つい先日、お母さんに連れられて見舞いに来て、
学校のことをひとしきりしゃべっていきました。
運動会の練習がはじまったこと、
かけっこが得意なこと、勉強はともかく、
かけっこなら一番になれるかもしれないと自慢していました。
そして「おばあちゃん、雨は降らないよね」と、
念を押して帰ったのです。

その話を聞くと、総婦長は八十人の看護婦さん全員に呼びかけました。
「おばあちゃんの願いが通じるよう、みんなでてるてる坊主をつくってあげよう。
病室を一杯にして、おばあちゃんの気持ちを叶えてもらおう」
看護婦さんたちは、さっそくひとり一個ずつてるてる坊主をつくって持ち寄り、
ベットの上から窓の外まで一杯につるしました。

老婦人はうれしそうに、てるてる坊主たちを眺めていましたが、
病状は日増しに悪化、かわいい孫の運動会の日を待ちきれずに、
この世を去りました。

臨終の際、老婦人は看護婦さんたちの真心こもったプレゼントに
「あ・り・が・と・う」というかのように、目でうなずきながら別れを告げたそうです。
『自分が好きですか』林覚乗・西日本新聞社より抜粋転載

どんな職業においても、人の「情」がわからなければ
その仕事を深めることはできない。

痛みや、悲しさ、寂しさ、辛さといった、人の気持ちだ。

どんなに腕がよかろうが、技術があろうが、物を知っていようが、
情がわからなければ、薄っぺらな人生しか歩めない。

情は感性であり、涙だ。
感性とは感じ方。
感じ方が鈍ければ、何も感じない。

感じない人は、テフロンのように何を言われても傷つかない。
傷つかない代わりに、人の気持ちもわからない。
だから、人の気持ちを傷つけてしまう。

我々は、腕を磨くことも必要だが、それ以上に
人の気持ちがわかる人でなければならない。

温かな「情」のあふれた人でありたい。



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