2010.2.11 |
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君と一夕話(いっせきわ) |
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安岡正篤師がすすめる、明末の幻の名著
「酔古堂剣掃(すいこどうけんすい)」から
心に残る珠玉の言葉を…
「君と一夕話(いっせきわ)、読むに勝(まさ)る十年の書」
一夕話とは、ある晩(ばん)語られた話のこと。
『十年かけて勉強したり、読んだ書より、
君と一晩語りつくしたほうがずっといい』
この人とまた逢いたい、
そして一晩語りつくしたい、
そう思わせる友や先輩、師が近くにいる人は幸せだ。
その一夕が、珠玉の時間となる。
気品と、情緒、趣(おもむき)があり、
こころひかれる、「床(ゆか)しい人」だ。
何か集まりがあったとき、
「あの人はどうしている?」、
「連絡してみようか?」、
と話題にのぼらない人は寂しい。
あいつとだけは、一緒にいたくない、
暗くなり、嫌な心持になる、
ごめんこうむりたい、
といわれる人にだけはなりたくない。
一晩を語り合いたい、ゆかしい人は…
汲(く)めども尽きぬ話題をもっている。
逢うたびに、新鮮であり、驚きがある。
えもいわれぬ、あたたかな情がある。
にこやかな笑みと明るい華がある。
君と一夕話…
そんな人になれたら幸せだ。 |
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