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2010.2.4

鈍感力

渡辺淳一氏の心に響く言葉より…

以前から思っていたことなのだけど、
いわゆる才能というのは、
学校の成績がいいとか、
いろいろなことをよく知っているとか、
即座に鋭く反応するとか、
そういうものだけを才能と
思い込んでいる人が多いようである。

でも、決してそんな単純なものではない。
もちろんそういうものも才能ではあるけれど、
それに加えて、「鈍(にぶ)さ」
というのも立派な才能なのである。

これにはいろいろあるが、
まず上司や親に叱られても、
すぐに元気になれる明るさ。
さらに嫌なことがあっても
すぐに忘れられる切り替えの早さ、
こういうのも立派な才能というべきである。
『反常識講座』渡辺淳一・光文社

現代はストレスの多い時代だ。
普通にやっていたら、うまくいかないことの方が多い。

カミソリの刃のように、
鋭(するど)い人は利や理がたつ人だ。

理屈で考え、利益で動く人。
人のミスも自分もミスも、
許す事ができず、ずっと覚えている。

人に怒られたり、不愉快なことをされたら、
嫌な気持をずっと引きずってしまう。

しかし、その反対に鈍い人は
ある面で、テキトーであり、
いい加減なところを持っている。

損得ではなく、情で動く人。

怒られても、ミスしても、
すぐに忘れてしまい、引きずらない。

ビジネスの世界で、生き残り、
成功する人は、鈍感力を持っている。

他人のミスは、片目をつぶり
もう片方も、うす目で見るくらいでちょうどいい。

完璧な人はいないし、完全なこともできないのだから。

いい加減は、好(い)い加減。

好い加減の人は、人を許すことができる人だ。

鈍(どん)な人は、人から好かれる。



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