2009.12.22 |
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| 何のために働くのか？ |
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中村文昭さんの講演ＣＤの中の、心に響く言葉から…
中村文昭さんは師匠から常に、何か事あるたびに、
それは「何のためにやるんだ？」と問われた。
ある小学校で、文昭さんが講演した時、
「君達は、何のために学校に来て、何のために勉強してるの？」
と聞いたそうだ。
ほとんどの小学生は
「親が勉強しないとダメと言っているから」
「みんなが、学校に行ってるから」
「小学校は行かなければいけないから」
と、言った。
しかし、ひとりの小学生が
「僕は、医者になるために勉強してます」
と言ったそうだ。
文昭さんは、彼にどうしてそう思うの、と続いて聞いた。
彼は「僕の父親は医者です。
たくさんの人を助ける父みたいな人になりたい」と思った、と。
その想いを父親に伝えたら、
「医者になるには、大学の医学部という
難しいところに入らなければいけない、
そして、その後に医者の国家試験もある。
だから、相当に勉強しないと、
医者にはなれないよ。」と、話してくれた。
そのときから、その子にスイッチが入った。
「今やっている勉強は、医者になるため必要なこと」
『中村文昭のみるみる元気がわいてくる！』（パート１）サンマーク出版
ある日、新規開店したカレーの店に入り、
カウンターでカレーを食べていると、
すぐ後ろの席に女性の二人連れのお客さんが座った。
その二人連れのうちの一人が、
客席係の女性を呼んで何か話していた。
苦情かな？と思い、聞き耳を立てると、
「何日か前、ここのカツカレーをお土産にして帰ったのだけれど、
家に帰ったら、カツがカレーを吸っていて、
カレーのソースが全くなくなっていた。
家は近所だから、時間がたっていたわけでもないのよ」
激して怒っているのでもなく、
お店のためを思って親切に教えている様子だった。
かしこまって聞いていた接客係の若い女性は、
すぐに店長らしき人のところに報告に行った。
スタッフルームのようなところに私服で座っていた男性に、
接客の女性は立ったまま、かなり長い間説明していた。
そうこうするうちに、その接客係の女性が、
二人連れのお客さんの席に戻り、なにやら言い訳めいた説明をした。
その間、店長らしき男性は、スタッフルームに座ったままだった。
たぶん、お客さんが怒っていたら、
真っ先にお客様のところに駆けつけるのだろが、
そうではない様子だったので、
対応をスタッフに任せてしまったのだろう。
こういうことは、どんなところでも、
頻発しているのだろうと、ひとごとではなかった。
自分が逆の立場になったらわかるが、
「誰かに何か、よかれと思ってしたとき」、
「相手は何と言ってくるかな？」と、すごく期待しながら待つ。
もしその時、店長らしき人が、
スタッフから事情を聞き終わるやいなや、
すぐさま客席に飛ぶようにして駆けつけ、頭を下げ、
お客さんから話をまた聞いたらどうだっただろう。
我々は「何のために働いているのか？」
ただ、お金のため、給料のために、
時間が過ぎるのをひたすら待つように、働いているのは悲しすぎる。
文昭さんの講演の中にもあったが、
もしあなたが中学生の女の子に
「おじさんは、なんのためにその仕事をしているの？」
と聞かれたとき、「それはお金のためさ」などと答えたらどうだろ。
「大人になるって、つまらない」、と子供に夢も与えることができない。
その反対に、「おじさんはね、お金も必要だけど、
ほんとは、お客さんが心から喜んでもらう姿がみたい、
だから全力で仕事をするのさ」
「美味しい料理を作って、お客さんに、うまい！って
言ってもらうために命かけてるんだ」と言ったらどうだろう。
格好いい大人であるため、
あこがれる大人であるため、我々は、
「何のために仕事をしているのか」
「何のために生きているのか」
を、もう一度深く考えてみる必要がある。 |
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