2009.11.21 |
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人間万事塞翁が馬 (じんかん ばんじ さいおうがうま) |
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シークレットや数々のスピリチュアルな本の訳者で有名な
山川紘矢さん・亜希子さんご夫妻の講演を聞いた
その中で特に記憶に残った話は
「人間万事塞翁が馬」
(じんかん ばんじ さいおうがうま)
人間(じんかん)とは、人間(にんげん)のことではなく
世間、世の中という意味で
塞翁とは、城塞(じょうさい)に住んでいる翁のこと
城塞の近くに住む、占いをよくする翁がいた
翁には素晴らしい馬がいたが、胡の国の方に逃げてしまった
周りの人々は口々に、慰めの言葉を言った
しかし、翁は「このことが、かえって幸いをもたらすかもしれません」
と言って淡々としていた
かれこれ数ヶ月すると、今度は逃げた馬が
胡の素晴らしい駿馬を一緒に連れて帰ってきた
人々は、口々にお祝いの言葉を述べた
すると翁は「これが禍(わざわい)の元となるかもしれません」
と言って別に喜ぶ風でもなかった
翁の家には良い馬がたくさん増え、
翁の子供は馬に乗り、調教することが好きだった
しかしある時、馬から落ち、腿(もも)の骨を折ってしまい
満足に歩けなくなってしまった
すると、人々は口々にお見舞い言った
翁は「いやいや、もしかしたら
これが幸いをもたらすかもしれませんよ」 と淡々としていた
そうこうするうち一年がたち
異民族である胡が城まで攻めてきた
若者達は、弓を引いて戦ったが
城に近いところに住んでいた者は、10人の内9人は死んでしまった
しかし、その息子は足が不自由だったため
戦に行くことがなく 翁と息子ともに無事であった
福は禍(わざわい)となり
禍(わざわい)は福となる
この変化(へんげ)は、誠に不思議で深い出来事なので
人知を超え、とうてい推し量ることはできない
「淮南子(えなんじ)」より
良きことは天井知らずで、限りがなく悪きことは限定的だという
良きことの後に、悪いことが起こるかもしれない
と考えるのは、あまり好きではないが
これは、占い的な考え方からきているのだろう
本当は、禍福のどちらが起きても淡々と過ごすのが理想だ
かなり前の話だが、何かの関係で選ばれ
電力会社のモニターのようなことをやっていたことがあった
ある時、「電気を節約するにはどんなアイデアがありますか」
という意見を求められた
他の人達は
「電気をこまめに消す」とか
「コンセントを抜く」というような意見を出したが
私は、こう言った
「東電が本気でそれを考えているのなら
電気料金を上げればいいのではないですか」
私の発言で、座がしらけてしまったが…
電気料金が上がれば嫌でも人は節約する
必要は発明の母というが
必然性があると人は俄然(がぜん)
必死の努力をするものだ
だいぶ前になるが、こんなニュースがあった
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世界的富豪であるサウジアラビアのワリド王子は
12日 アラブ首長国連邦のドバイで開催中の航空ショーで
エアバスの世界最大の旅客機A380の購入契約を結んだ
同機の個人購入第1号
この「空飛ぶ宮殿」のワリド王子への引き渡しは2010年の見通し
契約額は不明だが、A380の正規価格は約3億2000万ドル(約350億円)
ワリド王子の資産は約250億ドルとされ
現在はボーイング747を所有している
A380は2階建てで、エコノミークラスだけにすれば
約850席を確保できる
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現在、ジャンボ機を所有しているにも関わらず
さらに大型のジャンボ機をもう一機、個人所有するとは…
狂気、ここに極まれり、といった観がある
昨年、石油が大幅に上がった時
世の流れは一斉に石油節約志向に走った
その象徴的な流れが、ハイブリットカー
そして、今年は狂乱的な石油価格は収まったが
さらに石油の節約志向は続き
次は、電気自動車だという
一度変動いた流れは止まることはない
山川夫妻は…
いいことも、悪いことも
悲しいことも、楽しいことも
生きることも、死ぬことも
若くいることも、老いることも
健康も、病気も
敵も、味方も
大宇宙からみたら、ただの現象にすぎない、という
石油が上がって、金持ちになり浮かれているのも、ただの現象
ジャンボ機を所有するのも、うたかたの夢
易に 「陰極まれば 陽に転ず」 という言葉があるが
何事も、陰極まったら、次は陽に変わる
石油も上がれば、必ず下がり
不況も極まれば、いつかは好況になる
「人間万事塞翁が馬」
どんな難問も…
心配するな なんとかなるさ |
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