2009.9.27 ローザンヌホテル学校 もう何年も前の話だが、スイスにある ローザンヌホテル学校に行ったことがある ほんの一週間くらいだが滞在して講義を受けた ホテル業界を目指す人にとって、ローザンヌホテル学校は １００年以上の歴史あるヨーロッパでは１,２を争う有名校だ この学校で勉強する人のほとんどは、３カ国語ができ 当時、日本人はほんの数名しかいなかった ここは卒業すると大学卒業資格が得られる４年制で 料理やサービスについてはもちろんのこと 観光学、人事、セールス戦略やＩＴまで ホテルの経営に関しての全てが学べる アメリカのコーネル大学ホテルレストラン学部 でも２回ほどごく短期のセミナーを受けたことがあるが コーネルでは近代的なマネジメントやケーススタディが主流だった しかし、ローザンヌでは全く違う面白い授業が数多くあった その中の一つにサービス学があり 伝統的なサービスの仕方を学ぶ 「ロシアンスタイル」 「イングリッシュスタイル」 「フレンチスタイル」等々 国によって様々な方法がある。 例えば、スープの出し方が前からサーブするとか 右からサーブするとか、国によってスタイルも違う チーズ学ではその種類の多さに圧倒される 数百種類以上にも及ぶチーズは 製法やタイプが違い ナチュラルチーズと言われているチーズの中には まるで腐っているのではないかと思われるものが数多くある 青カビや白カビ、表面をワインやビールで洗った ウオッシュタイプのもの、山羊や羊の乳から作ったもの もちろんワイン学やシャンペン学もあり その種類たるや何万とあるが ワイン以外にもそれぞれの国の スピリッツ、ビール、ウイスキーも膨大な量の種類があるので 到底短期間で学びつくせるものではない 中でも特に変わったものに葉巻学があった 葉巻の種類から、葉巻の切り方、火のつけ方、吸い方等々 この講座だけで、年に２０時間から３０時間もある 伝統的なヨーロッパを重んじる、日本のリッツカールトンや スペイン料理のサン・パウにはシガーバーがある 禁煙大合唱の中 ここに、シガーバーが存在する理由がわかる気がする いいホテルやレストランにはレベルの高い常連客が存在する その常連客を満足させ、何年にもわたってホテルを運営するには プロとして、客以上の膨大な量の知識と技術の積み重ねが必要だ また逆に客にとっても、いいレストランやホテルを楽しみ 雰囲気を壊さず、場違いにならないためには 最低限の経験や教養が欲しい また、それが無ければいくらお金があろうと 格式の高い店には行ってはいけないのだということを 自覚する必要がある 「まだ、この店（ホテル）には早い」 といわれないよう、自分を磨いていきたい 人の心に灯をともす　一覧へ戻る